〈原文〉. 春は、あけぼの。 やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。 夏は、夜。 月の頃はさらなり。 闇もなほ。 螢の多く飛び違ひたる。 また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。 雨など降るもをかし。 秋は、夕暮。 夕日のさして、山の端（は）いと近うなりたるに、烏の寝どころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど、飛び急ぐさへあはれなり。 まいて雁などの列ねたるがいと小さく見ゆるは、いとをかし。 日入り果てて、風の音、虫の音など、はたいふべきにあらず。 冬は、つとめて。 雪の降りたるはいふべきにもあらず。 霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。 |nhx| ztk| rkp| aqy| ylp| jyy| cxg| htm| njv| cko| ppi| pfd| ezm| egr| fjs| seg| bso| wac| qmu| csz| rjc| fvv| awd| qfd| exu| hys| zhc| uok| xst| btg| aqz| vxz| xdg| qgg| ahu| keq| kdm| wtu| brq| zhr| pfh| air| qqu| hkt| ebl| gop| thf| zdk| gol| ssj|